今日、近衛道嗣筆になる『後深心院関白記』(『愚管記』)を読んでいたら、面白いことが書いてあった。


貞治6年(1367)4月、足利尊氏の息子で初代鎌倉公方であった足利基氏が享年28歳にて没した。


京都にこの情報がもたらされてから三日後くらいの記事に、「基氏が蘇生した!?」と記されており、そういう情報が京都を駆けめぐったらしい。


近衛道嗣も「虚説か」と書いており、翌日の記事には虚説ということで落ち着いている。



関白にもなった人が、基氏蘇生と日記に書いているのを見てなんか面白かった。蘇生したらそりゃびっくりするよね。


当時、こういううわさ(風聞)が政情不安になるたびに巷間で巻き起こっていたらしく、当時の日記を読むと結構出てくるのね。


今ではネットによってすぐに情報が伝わるけど、当時はこういううわさっていうのも重要な情報源だったんだろうな。でも「諸説有りすぎてここには書けない」とか書いているから、日記に書く段階で記主が判別してるんだろうけどね。



あと松茸が贈答用に見えていて、結構送ったりしているみたい。摂関家の所にある松茸は最高級松茸なわけだから、食べてみたいなあ!!