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行ってきました、東寺百合文書展。今日まででしたからギリギリ。
http://www.pref.kyoto.jp/shiryokan/tenrankai.html
今年のテーマは「奉書と直状」。奉書は真の発給者が文書上に顕れないで、その臣下が文面上の発給者となる文書形式のこと。要するに偉い人は、自ら筆を染めないということです。
反対に直状(じきじょう)は文書の発給者がそのまま真の発給者となる文書のこと。貴賎問わず出されていますけどね。
古文書原本を見たのはほぼ一年ぶり。普通の楮紙とか宿紙の本物を久々に見て、やっぱ感動しちゃった!!写真版とかはちょくちょく見てたけど、それでもここ最近はあまり見ていませんでした。総合資料館に行ったのも一年ぶりだったし。
文書全然読めなくなってるかなーと思ったら、思ったより識字能力は低下していませんでした。最初は戸惑ったけど、馴れたらとりあえず読める。特に院宣とか御教書は定型文があるからそこのところは読めました。
それでも「〜之間」とか「天気候所也」の「間」とか「天気」とかが微妙に読めなくてちょっとショックだったり・・・あと「沙汰付」がピンと来なくてショックでした。あんだけ卒論で読んだのに・・・
まあ兎角本物はすごいですよ。700年前に書かれたものが今でもこうして残ってる。700年前の人がこれを書いていた!と思うとやっぱ感動的です。
そしてなにより・・・
高師直の文書が出ていたんですよ!!!
もちろん師直本人が全文を書いたわけではなく*1、文書日下に花押が据えてあっただけなんですが、ふっとその花押が目に入った瞬間、ドキッとしましたよ!!
本文はなにせ初めてみましたから!!!初期の頃の文書でしたけど、花押も普通にかかれてました。写真版でしか師直の花押は見たことがなかったのですが、やっぱ感動ですよ!!
日記を書いている今、じわじわと感動が広がってきました。紙自体の痛みもあって文字自体がかすれ気味で、花押の墨色も思ったより濃くなかったですけど、これを師直が書いたのかと思うとやっぱ卒論でやってよかったなと強く思いました。
いや、これは感動だ。
他にも尊氏の御内書とか義詮の自筆御内書とか出てて感動しました。やっぱ現物はいい!!重みがある。アレが使者の手に渡されて、現地で披露されて宛所に給付されたかと思うと、重いんだろうな。
来年も絶対行こう。毎年行くのだ!!
*1:これは私の卒論でふれた部分でもあります。師直の文書も祐筆が書いていた可能性があります