細川頼之 (人物叢書)

細川頼之 (人物叢書)

 時に今日は一日小川信『細川頼之』を読んでおりました。テストのためなんですけど、結構おもしろい。っていうか、頼之がいい!康暦の政変の時に四国へ下る際に詠んだ漢詩なんて、彼の人柄を端的に表しているようでいいですね。


 義満の周りには青い蠅しかいないし、腹が立つけど、四国に下って清かな風に吹かれるのは気持ちいい。

 こんな内容でしたけど、彼の心情を素直に吐露していていますね。政変に至るまでに頼之は二度、管領職を辞さんとしていますが、小川氏も指摘するように中央で政務を執るのが厭だったんでしょうね。

 そんでも実直、まじめな性格が彼の成した様々なことに見て取れます。将軍権力昂揚政策、寺社本所領と国人所領の妥協を図るために出した応安大法なんかは頼之の実直な正確そのものを表しているような気がします。


 テスト自体は授業を踏まえた感想なんで、もっとまともなことをたくさん書かねばならんので苦慮しております。


 近日、蝉が鳴き始めました。夏の到来を知らせる泣き声。

  静けさや 岩にしみいる 蝉の声

                   松尾芭蕉

 いい句ですね。これ。もっとも都会では静けさなど求めようもないのですが(^^;)A