昨日今日とずっと図書館文献資料室にこもりっぱなしでした。いやはや大変です。


 史料はかなり集まったのですが、なにも見えてこないと先輩が言っていたのでちょっと不安ですが、自分は自分なりになにか整理してみたいと思います。


 でもなにか仮説があって整理するのならやりようも在ると思うのですが、なんかうまく整理する目的が組み立てられないのでなんともしようがないです。結局先学の焼き直しになりそうですが、やってみることにも意義が在るとここは言い聞かせてやってみようと思います。


 せっかく『大日本史料』から高師直が発給した史料をすべて集めてきたんだからきちんと整理しないともったいないし、今度の発表ではその労力を無駄にしたくないので、なんとかしたいです。



 ただ同時代史料と比較するとなかなか見えてこないものもあるきがしますが、鎌倉期と比べるとどうなんでしょう。先学の言うようにほんとに室町幕府的な施行状のあり方はなかったのでしょうか。


 というよりも今回集めてみての感想ですが、ほとんどが奉書だからだということもできますが、師直が発給する文書の一つの特徴として、施行がいえるのではないかと思うのです。


 なにも下文だけではなくて、それ以外の様々な文書に対してそれの実行を命ずるものなのではないか、ということに少し思い至りました。


 また裁判や目録のなかにも御下文並施行というふうにでてくることもあり、当時の人々には当然セットで認識されていたことを現代でも再認識したような気がします。



 実際に師直が鎌倉幕府的な要素や当時の社会情勢を無視して始めたものなのか、そうでないのか。すくなくとも裁判制度においては鎌倉期からの沙汰付を上手く利用していたような気がします。


 もし、師直も鎌倉期からのなんらかの沙汰付なり施行みたいなものを踏襲していたのならそれは新たな師直像や執事の権限に関するものを引き継いだと見ることもできるのではないでしょうか。



 まだ鎌倉期の文書は集めていないからわかんないけど、今回ではそのあたりにも少し触れてみたいと思います。