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- 作者: 今谷明
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/11/15
- メディア: 新書
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地元の図書館で見かけて、ついつい買ってしまった。
俺が考えている問題に主従制があるんだけど、研究史上では主従制は封建制と密接に関わって語られてきたから、主従制を考えるときに封建制は欠かせない論点なんだよね。
今谷氏は近代化を成し遂げた国に共通していることは、封建制を経験していることだ!!といいたいようですが、それに対する意見はさておくとして、これまで研究史上で封建制がどうやって語られてきたのか、封建制という概念はどういうものなのかという基本的な点を抑えるのに、有益な本でした。
・漢語上の「封建」
・Feudalismの訳語としての「封建」
・マルクス主義歴史学上の「封建」
とこの三者の意味がごちゃごちゃになって使われてきたところに、封建制を巡る研究史の最大の問題点があるわけです。新書という体裁をとっているからこそ、わかりやすくてよかった。
これだけじゃ全然ダメだけど、上横手正敬先生の論文を拝読する必要がありますね!