ジェットストリームアタックの中休みなので、東福寺に行ってきました。自転車で。暑いし遠いし・・・


でも東福寺、建物が新しいと聞き及んでいたのでなめていましたが、そこは京都五山四位、侮れん。むしろかなりいいぞ。


九条道家の創建。臨済宗東福寺派総本山。東大寺興福寺に比肩するほど大きな寺になるようにとつけられた寺名。


東福寺三門

現存最古の三門らしい。至徳年間か応永年間か。とかく古い。そして結構大きい。


春秋に特別公開で内部が拝観できる時があるけど、ぜひとも見てみたいものだ。


法堂。

近代の再建らしいが、これもかなり大きい。内部には堂本印象によって天井に竜が描かれている。


東福寺は明治の火災で、法堂、仏殿、方丈、庫裏を焼失してしまい、大きな建築物は再建だったりするのだけど、それでもかなり境内も広いし、建物も立派です。

ただ、南北朝期から室町期にかけての浴室、東司(とうす、トイレのこと)、禅堂など重文クラスの建築も残されており、ほかにも各所から移築された建築が見られ、見ごたえ抜群のお寺です。



そして東福寺のなかでも絶景を誇る、通天橋。


東福寺は東山の月輪山のふもとにあり、山麓を流れる川が境内を二分しているのですが、その川に架かるのが通天橋。よく時代劇のロケにも使われています。


通天橋のかかる谷は洗玉潤(せんぎょくかん)といい、一面の紅葉!!!もう新緑が目に痛いぐらい。


秋の東福寺の名声は聞き及んでいましたが、納得行きました。こりゃすごい。秋に一度来よう。


通天橋を渡ると開山堂があり、室町期の庭園がありました。


人も少なく、市松模様に砂を描き、つつじと岩、苔で庭を構成している庭園は、静けさの中にあって、心休まる空間。


あんまりガイドブックには紹介されていないように思うけど、ここはなかなかの穴場スポットかも。


境内には重森三玲による方丈庭園もあるが、そっちは見ず。


東福寺塔頭の芬陀院(ふんだいん)へ行きました。


ここはかの有名な画聖雪舟等楊が京都に来るたびに立ち寄ったとされる寺で、雪舟に手による枯山水庭園があります。

(奥左:亀、奥右:鶴)
明治期には相当荒廃していたようで、上述重森三玲によって修復を加えられています。

パンフによるとあまり手を加えてはいないらしく、どうも当時の配置には近いとのこと。


山口には雪舟作庭の庭園と似たような技法もつかわているそうで、それなりに根拠はありそうです。


庭自体も雪舟の絵画に見られる滅筆法のような、至極シンプルなつくり。



前面を砂で作り、庭の向こうには鶴亀をかたどった岩を配置したこじんまりとした庭園。


思わず雪舟の破墨山水図を思い出してしまいました。



今度、東京国立博物館京都五山院展が開かれ、破墨山水図も出るそうな。休みがあえば、見に行こうかな??



東福寺、なめてました。非常によかったです。初夏の陽気に誘われていっても、庭で涼むことができます。また秋に行こう。