トリムネ肉の照り焼き、豚汁、白米の三種。


 トリムネは失敗。最初に皮目を焼くはずが、逆から焼いてしまった。皮が十分に焼けず、生臭くなってしまった。そもそも冷凍肉だったのがいけないんじゃーと素材のせいにする。


 で、今日のポイントは、豚汁なんですよ。とんじる、ぶたじる、ぶたじゅう、とんじゅう。


 世帯主が体調を崩されて、しかも明日レポオト提出という課題を抱えているために、私が当番を引き受けたのです。で、栄養をつけてもらおうと思い、豚汁を作りました。


 というのは口実でして、後輩から北海道産の芋および玉葱を頂戴し、またスーパーで豚肉、豆腐が安く、さらに家には人参が余っていて、最低限の材料がそろったので、以前より食べたかった豚汁を作ったのであります。


 世帯主は赤味噌が好きらしく、丁度味噌もなくなったので、赤味噌を買い、いざ豚汁。


 芋、人参、玉葱、豚肉、豆腐を切り刻み、だし汁を水からゆでます。根菜は水からゆでるのです。中火でゆでると灰汁が出てくるので、それをすくいます。さらに根菜に火が通るまで煮ます。

 茹で上がりますれば、火を止めて味噌を溶かします。ゆっくりと味を見ながら。「もう少しお味噌入れたほうがいいかしら」


 豚汁、大好きなんですよ。本領地では豚汁ともけんちん汁ともつかない、芋が入った味噌汁をよく食べるのですが、今日はかなりおいしかったっす。


 芋がいい!!


 後輩から頂いた、芋、圧倒的によい薫りが口の中に広がります。それを引き立てる人参、玉葱、豚、豆腐。具材から出た出汁によって汁にも何層にも旨味が広がります。また本領地では普段は決して使わない赤味噌も、うまい具合に味を引き立ててくれるわけですよ。


 いやー今晩作った豚汁は本当においしかった。もうしばらくこうもおいしい豚汁を作ることはできないでしょう。材料費も馬鹿にならないし。今度から芋・玉葱などが余ったら即、豚汁にしよ!


 本当は牛蒡を入れたり、大根でやるのがスタンダードなんでしょうが、なにを入れてもおいしいのが味噌汁の醍醐味ですよ。


 炊き立てのご飯と具のたくさん入った味噌汁!


 これぞ日本食の美!


 艶々した煌めくご飯!温かく暖かいお味噌汁!


 飾らないのに美しい!


 
 うん。これこそ和食の王道。私は一生これを忘れません。