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文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

　映画がやっているからではありません。映画は見に行く予定はありません。

　私の周囲では京極夏彦にはまっている人が多いのです。我が家にも世帯主図書館に蔵書がありまして、貸し出ししてもらって読みました。

　一言：ゾッとする面白さでした。

　古本屋の店主京極堂が、友人文士関口君に頼まれて？東京雑司が谷のとある病院に行って事件に臨むという内容。

　いわゆるミステリなんですけど、テーマの選び方（妖怪やら××とか）とか暑いのに寒気がする文章とか、かなり面白かったです。事前に富野由悠季の本を読んでいたのでなおさら文章のうまさも、話の面白さも感心してしまいました（偉そう）。

　ミステリとしても、当然。最初の最初で意味のない話かと思いきや最後でちゃんと拾うところは、評判のよさを裏付けているんだなと。

　散りばめられた話も恐ろしいんですが、そのゾッとする具合がまた気持ちいい。かなり分厚いんですが、難なく読みこなすことができ、それもこれも話を作るのが上手だからでしょう。
　
　周囲の人々が「面白い」というのもうなずける結果となりました。しばらく実家に帰るので道中京極夏彦を読もうかと思います。1000頁は超えるんだし、読み応え抜群。

　いや、でもいい加減勉強しいや！！