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- 作者: 浅倉卓弥
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2004/01/01
- メディア: 文庫
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本日午前3時30分読了。友人に進められて読んだ本でございますが、風聞にあるほど面白さ、感動は沸き起こりませんでしたね。多少話を知っていたということもあるし、読んでる途中に先が読めてしまって、なんかクライマックスの感動が薄れてしまいました。確かに文章はなかなかさっぱりしていて読みやすく頭に入りやすい感覚でしたが、直前に三島由紀夫を読んでいた筆者としては、どうしてもそれと比較してしまって、そういう意味でも多少興ざめした部分はありました。
「みんなはここで感涙するんだろう」と冷めながらも話が気になる自分がいました。
本作は世に言うところの「純愛」に入るのでしょうか?そのあたりはよくわかりません。一応第一回このミス大賞で売り出してこそいるが、ミステリー的要素はほとんどなく、普通の小説という印象でしたねえ。同じサヴァン症の人の話では、『クビキリサイクル』のほうがよほど楽しめると思いますね。
なんかこう書いていると、自分が非情な人間のようにおもえてきますね。このミス自体は原石を発掘するためのもの(茶木則雄「解説」『四日間の奇跡』)ですから一一文句を垂れてもしょうがないのですが、なんか文句を垂れてしまう自分がいますね。うーん。いつからこんなにひねくれてしまったのだろう。
筆者の好きな文章。
「驕れるものは久しからず。ただ春の夜の夢の如し」『平家物語』
正に今の筆者にぴったりの言葉ですね。前回のゼミ発表以来、ドラクエ・読書に没頭するあまり、日々の精進を怠り、今日に至る次第でございます。驕り高ぶっているものは、その足元をすくわれる。これはもはや歴史的法則なのかもしれません。平家然り北条高時然り(と歴史学を志すものが軽口を叩いていい問題ではないのですが)。
今日のゼミ発表でもY氏が先生から叩かれてました。私も前回の発表のときに様々叩かれたのですが、ある程度予想できたことではあるし、それより学生論集狙ってみるかというこを仄めかされ、多少驕る気持ちがあったのかもしれません。否、驕り高ぶりがなかったと言えようか、いや言えまい!
日々の精進を怠っていては理想の卒論は書けないのです。それはあってはならないことです。もう論文を書くことなどないのかもしれません。ならば一世一代のことと思い、必死の思いで取り組むべきことなのです。なのに、のんびりドラクエ・読書にふけるなど言語道断の所業、大学に在籍していることなど無意味、打首獄門でございます。
そうまで書いたのなら、死力を尽くしてひとまず次のゼミ発表に取り組むべし!!いざ、鎌倉へ!!いざ京都へ!!足利尊氏万歳!!