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- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1950/12/22
- メディア: 文庫
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短編集なんだけど、徐々に破滅的になっていくのね。最後の方は、飲んだくれの父、家で泣く妻、貧しい子供たちという主題で話が展開していきます。「桜桃」なんかは最後に玉川上水とか出てきて、死を予感させる感じです。非常に暗い。でもそれくらいのほうが、こちたに訴えてくるものがあり、人をひきつけますね。
解説には家庭へのエゴイズムとか出てくるけど、「家庭の幸福というのは諸悪の根源」だと述べているものもあるから、なにか厭になるものがあったのでしょうね。
にしても最近は太宰の後期の作品に魅かれるものがありますね。
ああ、私は淋しい人間です。