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- 作者: 藤崎竜
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奥付をみると、これが連載されていたのが、学部生のころだったらしい。
当時は『サクラテツ対話篇』の尾を引いていて、フジリューはまたわけのわからない漫画を連載し始めたと思っていたし、読んでみてもいまいち面白さのわからない漫画だった。
でも改めて読み返してみると、なかなかどうして面白いじゃないか。
まず絵が格段に上手くなっている。『封神演義』の最後のほうなんて神がかっていたが、まさにそれを引き継がんばかりの絵である。
話はやっぱりよくわからないところもあるが、以外に設定がきちんとしてたりする。赤い血の人間と黒い血の人間がいて、主人公の住む世界には後者しかいない。それでなぜか機械たちが黒い血の人間を襲ってくるので、「防人」が黒い血の人間が住む村々をめぐって機械たちから彼らを守るという。
主人公がなんか変なメカ(『護神像』)と合体すると防人としての力が使えるようになる。
しかしこの護神像、オーバーマンみたいなデザインだなと妻が言っていた。確かに似てるねえ。護神像は七体でてくるが、それぞれにエンブレムが決められているとか凝った設定である。
ほかにもプラのリサイクルマークとかスチールのリサイクルマークがついた機械がでてきたりする。プラは見た目がかわいい。
赤い血の人間として、女子高生が出てくるんだが、またその子がかわいいのよね。だっきちゃんとは違ったかわいさが。
ほかにも
- 作者: 藤崎竜
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最近読んだ本で面白かったのは
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温泉の歴史・宗教・医学・博物学・民俗学・文学とそれぞれの切り口から、それぞれの温泉論を展開している。
温泉旅行というと、とにもかくにも観光地化された温泉地にいくが、いまやほとんどの温泉では旅館に内湯が設けられていてそこに行って一泊二日で帰るみたいなのが典型であろう。
でもこの本を読むと中世以降主として江戸時代くらいの温泉の入り方とかそれぞれの温泉地にまつわる来歴までを知る手がかりを与えてくれる。中世では温泉というのは神仏の加護による治癒というのに重きが置かれていたのに対し、近世後期以降ではそれに加えて西洋医学や本草学の知識にのっとって具体的な温泉の効能に関心が向くようになるという。今に通ずる温泉観念って以外にも早くから目覚めていることを知る。
中世ではハンセン病を主とする皮膚病に関心が向いていたのに対し、近世では梅毒に効く温泉が人気を集めたことも面白かった。しかもそれに西洋医学・本草学の知識が一役買ったらしい。
温泉地をめぐるといっても、ただ温泉に使って酒を飲むというのではなく、古代中世以来続く信仰との関連で温泉を読み解くというのも面白い。
今の熱海温泉は熱海駅から南側が栄えているが、それは近代以降のことらしく、中世・近世ではもっと山がちのところから温泉が湧き出ていたらしい。伊豆山権現のことを中世では走湯山とか走湯権現とかいってたんだが、これも湯を伝えるトンネル状の流路があったかららしい。今は史跡として保存されている。
中世の古文書で走湯山とかみたりした理由がよくわかった。本当にトンネル状の流路を通って湯が走り出ていたんだな。
温泉地に行ってただ温泉に浸かって酒飲んで帰るというのではやっぱり面白くない。源泉がわきでる泉源の状態だとか温泉地に鎮座する寺社にも目を配ってみるというのも別の楽しみですな。
ああ、温泉行きたい。
長湯できないけど。