昨日、城崎温泉in但馬国に行ってきた。

一応、合格祝い兼妻の慰労会ということで。一日中雨降ってたけど・・・


京都から乗用車で約3時間半といったところか、まずは但馬国香美町大乗寺へ。
http://www.daijyoji.or.jp/main/index.html



ここ大乗寺は別名応挙寺といい、あの円山応挙が一門大挙して京より下り、ここの客殿落慶に合わせて、襖絵・障壁画を多数書き残していった寺である。


応挙はもともと丹波国の住人であったが、子供の頃通っていた寺の住職に画才を認められ京都で絵を学び、円山派を築き上げたのだが、晩年その縁から但馬国大乗寺に来たのであった。

ここは今でも応挙の絵を所蔵していて、参拝したときには、応挙の重要文化財の絵画を全て客殿に実装していた。2回生の時に大阪で見た金地に水墨で書いた「松に孔雀図」である(上記HPのデジタルミュージアムで鑑賞可能)。


ただ見るだけでなく、住持の方が説明してくださり、非常にわかりやすく応挙を堪能できた。非常に楽しかった。応挙だけでなく弟子や子の筆になる絵画もあり、それらが全て客殿の荘厳にしている。住持の方の説明では、どういった意図で絵をどの方向にどういう絵を配置しているのか、絵の意味、細かい内容まで詳細に理解できた。

もっともうれしかったことは、メインである「松に孔雀図」を見ていたとき、襖を開けたとき、閉めたときの見え方を実演してくれたこと、さらに蛍光灯を消して自然光で鑑賞させていただいたことである。


現代では自然光の下で絵画を見る機会は皆無に近いため、当時通常鑑賞されていた状態で見ることはできない。たいていは蛍光灯の光の下である。実際には自然光あるいはろうそくの光であったはずで、その状態を見られたことは貴重な体験であった。


自然光で見ると、墨の濃さによって松の葉や孔雀の羽が浮き上がったり、色がはっきりして大変面白かった。見る時間帯や天候、角度など全てを計算に入れて創られていたことに驚嘆する。


そういうことをしているはずの大乗寺なのに、絵の保存状態が非常に良いということもうれしい。現地に行かなければ絶対にわからないことであり、京都から来た甲斐があった。



大乗寺を後にして、但馬の海岸線を行くこと約30分。城崎に着いた。但馬の海岸は奇岩のオンパレード。なんかすごかった。落石注意の看板もたくさんあったし、落ちたら海へ真っ逆さまというところも多かったが、きれいな海だった。ひなびた漁村もあって、人気のなさそうな海水浴場もいくつかあった。


城崎はきれいなところだ。

本当は泊まりたかったが、お金無い。城崎は外湯がいくつもあって日帰り旅行者に優しい温泉地なのだ。

最初に↑一の湯に入浴。ここは洞窟風呂が有名で、店の裏にある岩盤を丸ごとくりぬいているのだろう、露天が半洞窟になっている。泉質は割としょっぱいが透明な湯であったのだが、15分くらい浸かっていただけなのに、身体がものすごく温まった。やっぱり温泉すげえ!

そこを出てから新しくできた木屋町小路というスポットで但馬牛の串焼きを食べた。但馬牛うまい!!串焼きは伊勢で松阪牛を食べたときにあんまりうまくなかったから、期待してなかっただけに、期待を裏切るうまさ!高すぎるほどでもなかったのが救い。


それから

後白河院の皇女、安嘉門院が入浴したという御所の湯へ。建物もなんか御所風?

ここもよかった!!気持ちいい!!


雨が降っていたから、露天にも雨が直撃していたけど、気持ちよかった!!露天風呂に滝が!!ごうごう言っていた。


ここは他にも温泉のミストサウナがあって、これが非常に気持ちよかった。肺の中も温泉!!暖かくてよかった。


もう一軒行こうと思ったのだが、これ以上入ったら湯あたりしそうだったから、ジェラートを食べ、隣の女子大生グループの会話に耳を傾け、城崎を後にしたのであった。


京都に着いてから、京都ファミリーでちゃんぽん食べた。ちゃんぽんうまい。



温泉に入ったとはいえ運転疲れはしたが、楽しい旅行であった。温泉ってやっぱり効くわ。異様に効く。今度は嵐山温泉か鞍馬温泉、湯ノ花温泉に行こう。