本日、とてつもないことが起きた。


今朝、10時30分頃に大学の先輩から聞いたのだ。





我が校にななななななななんと・・・

あの!!


日本を代表する!!

ロボットアニメの金字塔たる!!


機動戦士ガンダムメカニカルデザイン!!





本日、大河原邦男先生がお越しになった!!!




山羊座の私には運命を感じずにはいられない!!



極秘裏に進められていたため、直前に先輩から聞かされ、即申し込みに行ったら、席がまだまだ余っていたのだ。


これこそ運命!!定めとあれば、心に決める!!



というわけで、聞いてきた。大河原邦男先生の講演会。以下レポオト。



論題:「メカデザイナーとは?  36年間の私見


話は先生の生い立ちから始まった。生い立ちはウィキに詳しいのでそちらを参照されたい。



そして先生が手がけた代表作品のオープニングアニメーション集を鑑賞。もう感動!!先生は科学忍者ガッチャマンから作品制作に携われて、ダイターン3でメカニカルデザインをお一人で担当されておられた。その間ヤッターマンなど。

そして機動戦士ガンダムのデザインをされ、その後太陽の牙ダグラム装甲騎兵ボトムズ勇者シリーズなどを手がけられている。


話はデザイン論の話に及び、先生のオリジナルのネズミロボのデザインの仕方を教えてくれたが、私はデザインはわからないので、とにかく感動することしかできなかった。ただそのネズミロボは本学用に書き下ろしたもので、本学で保管されるとのこと。みんなに見えるところに飾るそうな。


映画用ポスターについても一言され、CDジャケットなどもご紹介されておられた。


本論の中で特に印象的だったのは、ボトムズに対する思い入れの強さとGガンダムを高く評価されておられることであった。ボトムズダグラムの後番組として放映された。ダグラムは人と対比してのデザインがどうしてもおかしかったらしく、その反省を生かしてボトムズのような人と対比してきちんとしたサイズであり、しかもまた兵器としてのデザインを損なわないものにされたそうだ。数あるお仕事の中で唯一、自分からやりたいといってなさった仕事ではあったが、当時のプロデューサーの評価はいまいちでスコタコと呼ばれていたそうだ。


Gガンダムは「ガンダムの新たな地平を開いてくれたもの」として高く評価されている。これまでのガンダムとは違い、ガンダムしか出てこないアニメであったが故にガンダムをぶちこわすことができたと述べられていた。確かに私もガンダムローズや先生自身がおっしゃっていたネーデルガンダムやマンダラガンダムなどはある意味斬新であった。子曰く角があればなんでもガンダムになるとのこと。これはクロスボーンガンダムの余白に富野監督が語ったこととして出てくるが、同じ意味であろう。



Q&Aではいくつか質問が出たが、特に印象的だった答えを書き留める。なお正確に記録していないので、質問や答えは筆者の要約が多分になる。


Q.ガンダムは角があってくちがあり、いろいろなガンダムがありますが、新しいデザインを考えるときはどうされているのですか?

A.いろいろガンダムはありますが、私は監督が求めるものになるべく近づけたものを作ります。監督が「こういうガンダムにしたい」ということをおっしゃる。それに沿う形でガンダムを作ります。私はアーチストになりたいわけではありません。職人になりたい。だからガンダムはこうでなければならないというのは基本的には持っていません。


A.最近は細かいところまで書き込もうとする傾向にあるようです。デザインの中に余白があることを嫌うのですね。そこに何もかも書き込もうとする。アニメのデザインとして考えた場合、それではいけないと思います。タツノコプロにいたときなんかは、線の多いデザインをするとアニメーターの方からここの線が多いと言われたものです。重要なのは、シルエット。絵を黒く塗りつぶしたときにどんなシルエットになるかということです。




上記の答えはほとんど意訳になってしまったので正確でないことを明記しておくが、この二つは非常に印象的であった。監督の求めるものを作るというのは、まさに職人気質。SEEDを見ていたときの違和感が解消したような気持ちになった。ファーストとGとSEEDと同じ人が書いたものなのだが、あまりにも方向も違うために違和感を感じていた。


また後者の答えは、特にシルエットが大切ということが印象深かった。ガンダムは陰だけでガンダムだとわかるし、ザクだってそうである。あれだけ単純なデザインなのにその存在感はすごい。


そういう意味でシド・ミードデザインのターンAは改めてすごいと思ったものだ。大河原先生は関係ないけど。最近の若手はロボットを書くときには工業的に定規を使うそうなのだが、ターンAは定規を使わないとかけないが、あの丸みのあるデザインやスラスターベーンはそれだけではないように思う。




大河原先生はあほな学生の質問にも一つ一つ丁寧にお答えになっておられた。実は大学で講義をするというのも初めてだったらしく、最初は断られたそうなのだが、こうして実現したので大変うれしい。


あれから大河原デザインをいろいろ思い返してみるが、やはりすごい。GMがすごい。あのマストプロダクツっぷりはやはりなかなか出せないように思う。



それにしてもガンダムSEEDのオープニングが流れた瞬間に会場がざわざわしたことにショックを受けた。今回の講義は一回生中心だったため、みんなSEED世代だったらしい・・・どうせ俺のファーストコンタクトはSDガンダムとテレビはVガンダムですよー